WebFacing プロジェクトの移行

古いプロジェクトのマイグレーションを完了しなければ、WebFacing アプリケーションの開発を続行できません。例えば、DDS ソースの変換またはプロジェクトのプロパティーの変更はできません。ただし、マイグレーションされていないプロジェクトを現状のままで実行することは可能です。 マイグレーションされていないプロジェクトと最新のプロジェクトを見分けるために、マイグレーションされていないプロジェクトは、「WebFacing プロジェクト」ビュー内では固有のアイコンで示されています。

プロジェクトのマイグレーションには 2 つのステージがあります。最初のステージは、すべてのタイプの Web プロジェクトに対して、ベースになる製品により実行されます。2 番目のステージは、「WebFacing マイグレーション」ウィザードにより実行され、WebFacing プロジェクトに固有の更新が処理されます。
重要:
  • WebFacing は、リリース・レベル V7.0 以降のプロジェクトのマイグレーションのみをサポートします。
  • マイグレーションに関する既知の問題と解決方法のリスト、およびこの文書のリリース後に追加される可能性があるマイグレーション・プロセスの更新については、「WebFacing Migration technote」を参照してください。

基本マイグレーション

まず、すべての Rational® 製品用の最新の更新およびフィックスパックが、IBM® Installation Manager を使用してインストールされていることを確認します。 このステップは、発生する可能性のある多くの問題を除去するため、非常に重要です。 詳しくは、『インストール済み製品パッケージの更新』(http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/radhelp/v8r5/index.jsp?topic=/com.ibm.rad.install.doc/topics/t_update.html) および『Updating the HATS Toolkit installation』(http://pic.dhe.ibm.com/infocenter/hatshelp/v90/topic/com.ibm.hats.doc/doc/gsinstal.htm#update) を 参照してください。

WebFacing プロジェクトは、「WebFacing マイグレーション」ウィザードでマイグレーションする前に、現行ワークスペースにロードする必要があります。マイグレーションは元に戻せないため、ワークスペースまたはプロジェクトをバックアップすることをお勧めします。

以前の WebFacing プロジェクトは、古いワークスペースを開くか古いプロジェクトをインポートすることによって、現行レベルのワークスペースに導入することができます。既存のプロジェクトは、プロジェクト交換ファイルを含め、フォルダーまたはアーカイブ・ファイルから直接インポートできます (「インポート」 > 「一般」 > 「既存のプロジェクトをワークスペースに (Existing Projects into Workspace)」、次いで「アーカイブ・ファイルの選択 (Select archive file)」を選択します)。

現在のレベルのワークスペースでプロジェクトを開いた後、「Rational デスクトップ・マイグレーション」ウィザードが表示されることがあります。 ウィザードにより、更新するプロジェクトの選択が可能になり、変更するファイルが表示されます。ウィザードを順に進んで必要な変更を加え、「完了」をクリックして、プロジェクトのマイグレーションを開始します。ワークスペースのマイグレーションが完了すると、結果が「マイグレーション結果 (Migration Results)」ビューに表示されます。 詳しくは、『バージョン 7.5.x またはバージョン 7.0.x からのワークスペースおよびプロジェクトのマイグレーション』(http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/radhelp/v8r5/index.jsp?topic=/com.ibm.etools.rad.migration.doc/topics/t_migratefrom70.html) を 参照してください。

エラーがレポートされた場合、またはマイグレーションされたプロジェクトにエラーのフラグが立っている場合は、WebFacing アプリケーションのトラブルシューティングおよびオンライン文書「WebFacing Migration technote」を参照してください。このオンライン文書は常に最新のものに更新されています

注: 「ワークスペース・マイグレーション」ウィザード完了後に以下のダイアログが表示された場合、これを無視できます。 このエラーの解決方法については、本書で後述しています。
  • マイグレーションの検証がエラーで完了しました。詳しくは、マイグレーション結果ビューを参照してください。 「マイグレーション結果」ビューでは、「WebSphere ファセットの "WebSphere Web (拡張) 5.1" は、WebSphere ランタイム "WebSphere Application Server vX.Y" と互換性がありません」というようなエラーが強調表示されます。

ワークスペースのマイグレーションを完了した後、「ウィンドウ」 > 「パースペクティブのリセット」をクリックすることにより、パースペクティブを手動でリセットできます。

これで、プロジェクトを新しいワークスペースで使用できるようになります。ただし、さらに「WebFacing マイグレーション」ウィザードを使用してマイグレーションする必要があります。

「WebFacing マイグレーション」ウィザードの使用

WebFacing マイグレーション用のプロジェクトの作成

「WebFacing マイグレーション」ウィザードを実行する前に、次の準備タスクを行う必要があります。

  1. 有効なサーバーが「ターゲット・ランタイム」ページで選択されていることを確認します。元のターゲットのサーバーがサポートされなくなっている場合、この確認が必要です。
    1. 「ナビゲーター」ビューで、プロジェクトを右クリックして、「プロパティー」を選択します。
    2. 「ターゲット・ランタイム」ページを開いて、プロジェクトを実行するサーバー・レベルを選択します。
    3. OK」をクリックします。
  2. Java™ EE 1.3 レベルのプロジェクトの場合は、WebFacing マイグレーションを続行する前に、「Java EE 仕様マイグレーション (Java EE Specifications Migration)」ウィザードを使用して 1.4 レベル以降にマイグレーションする必要があります。 『Java EE プロジェクトの仕様レベルのマイグレーション』(http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/radhelp/v8r5/index.jsp?topic=/com.ibm.javaee.doc/topics/tmgv6j2eewiz.html) を 参照してください。
    注: Java EE マイグレーション中に「整合性のないファイル」というタイトルのダイアログが表示された場合、「はい」をクリックしてこの表示を消します。同様に、ウィザードの最後に「マイグレーションでエラーが発生して完了しました」というメッセージが表示された場合、「詳細」ボタンをクリックします。 以下のメッセージは、無視しても問題ありません。エラー: org.eclipse.core.runtime.CoreException: ランタイム WebSphere Portal v6.0 スタブは、プロジェクト・ファセット WebFacing 1.0をサポートしません
  3. プロジェクトのクラスパス・エラーをすべて解決します。
    1. 「問題」ビューを開きます (「Window」>「ビューの表示」>「その他」>「問題」)。
    2. レポートされているクラスパスまたはビルド・エラーがあるかどうかを確認します。例えば、「クラス名を (タイプに対して) 解決できません」「ビルド・パス・エラーが解決されるまでプロジェクトをビルドできません」「クラスパス変数がアンバインドされています」などです。
    3. これらのエラーは、「WebFacing Migration technote」での説明に従って解決します。

「WebFacing マイグレーション」ウィザードの実行

次に、「WebFacing マイグレーション」ウィザードを使用して、プロジェクトを現在のバージョンに更新します。DDS ファイルの再変換によるプロジェクトのマイグレーションはできなくなりました。

  1. WebFacing マイグレーション」ウィザードを起動するには、「WebFacing プロジェクト」ビュー内のマイグレーションされていないプロジェクトを右クリックし、「WebFacing プロジェクトのマイグレーション」を選択します。
  2. 「完了」をクリックして、選択したプロジェクトを現在のバージョンにマイグレーションします。
  3. 「結果」ダイアログが表示され、プロジェクトの Struts バージョンが変更されたことが通知されたら、「OK」をクリックします。
  4. プロジェクトを V7.5.0 より前のバージョンからマイグレーションした場合、DDS を再変換することをお勧めします。特に、Firefox ブラウザーを WebFacing アプリケーションで使用する場合はそのようにしてください。
注: マイグレーションしているプロジェクトが HATS/WebFacing 対応プロジェクトの場合は、対応する HATS プロジェクトもマイグレーションする必要があります。詳しくは、『WebFacing プロジェクトの移行』を参照してください。

カスタマイズされたプロジェクトは、手操作による介入が必要な場合があります。詳しくは、カスタマイズ済みのファイルがあるプロジェクトのマイグレーションの手動ステップおよび『WebFacing の複数ブラウザー・サポート』を参照してください。

マイグレーションした WebFacing プロジェクトをデプロイするには、 新規の WebFacing プロジェクトの場合と同様に HATS ライセンスが必要です。既に HATS ライセンスを適用してあれば、 マイグレーションしたプロジェクトにもこのライセンス設定が含まれます。 詳しくは、ライセンスの使用可能化を参照してください。