ClearCase のソース管理下にあるすべてのファイルまたはフォルダは、エレメントとして保管されますが、その各エレメントは、1 つ以上のブランチをもち、さらにそのブランチはそれぞれ 1 つ以上のバージョンをもっています。また、多数のバージョンは、ラベルももっています。 エレメントの修正のたびに、ブランチとバージョンが作成されます。 ラベルは、必要に応じて用いることができます (その目的は、例えば特定のブランチやバージョンを特殊なものとして区別したり、一連の相互に関連するバージョンを選択する便利な手段を設けたりすることにあります)。 そのようなブランチ、バージョン、およびラベルは、UCM やベース ClearCase を使用しているかどうかに関係なく存在します。UCM では、これらを直接処理する必要はありません。 ClearCase のソース管理下にあるリソースのブランチ、バージョン、およびラベルに関する情報は、[ClearTeam ナビゲータ] ビューと [ClearCase のプロパティ] ビューで入手できます。また、ClearCase バージョン ツリー ビューを使って、ClearCase リソースのブランチ、バージョン、およびラベル情報を検索することができます。
また、[ClearTeam ナビゲータ] ビューを使用して、ブランチおよびラベルのタイプを作成することができます。ブランチ、バージョン、およびラベルの詳細は、ClearCase マニュアルを参照してください。
リソースを ClearCase ソース管理に追加すると、そのリソースを表すエレメントが VOB 内で作成されます。そのエレメントには、main という名前の単一のブランチと、そのブランチ上の単一のバージョン (バージョン 0) が付帯します。 そのエレメントの連続バージョンをその main ブランチ上に作成することができ、必要に応じて (例えば、main ブランチ、次回リリースのブランチ、およびバグ修正ブランチ上の並行開発を可能にしたい場合) さらに別のブランチを作成することもできます。 エレメントのブランチ構造を、バージョン ツリーと呼びます。
IBM Rational® ClearTeam Explorer™ で [ClearTeam ナビゲータ] ビューを使用して、ブランチ タイプを作成することができます。
バージョン ツリー上の各ブランチは、そのエレメントの 1 つ以上のバージョンから構成されます。 各バージョンが、改訂されたエレメントを表します。 バージョンは、バージョン拡張パス名を使って識別されます。そのパス名中では VOB 内のエレメントのパス名が使用されて、ブランチ名とそのブランチ上のバージョンの番号を指定します。 例えば、VOB ディレクトリ ¥product¥src¥ 内の main ブランチ上に置かれたファイル module.java の 4 番目の改訂では、¥product¥src¥module.java@@¥main¥4 というバージョン拡張パス名が付きます。 ClearTeam 詳細 ビューの [バージョン] 列に、リソースのバージョン拡張パス名が示されます。 ClearCase バージョン ツリー ビューには、リソースのバージョン履歴のグラフィカル表現が表示されます。
ClearCase ラベルは、バージョンに付けられるユーザー定義の名前です。 プロジェクト マネージャーと ClearCase 管理者はラベルを使って、開発過程の途中の時点における一連のファイルとディレクトリの相互の関係を定義して保存します。 [ClearCase ナビゲータ] ビューを使用して、ラベル タイプを作成することができます。 次に、ClearCase バージョン ツリーの [ラベルの適用] ダイアログまたは [ラベル ウィザードの適用] を使って、Rational ClearCase リソースに対してラベルを適用することができます。
一部の [ClearTeam Explorer] ダイアログ ボックスにラベルは表示されますが、[ClearCase] ビューのバージョン選択規則にも示されることがあります。 また、ClearCase バージョン ツリー ビューまたは [ClearTeam ナビゲータ] ビューを使って、Rational ClearCase リソースに付加されたラベルの表示または検索を行うこともできます。