Rational ClearCase の XML 差分マージでの差分について

比較とマージは、ともに差分の検出に基づいています。このトピックでは、差分と競合について説明します。

検出の基本単位は XML ノードです。つまり、差分は常に単一のコントリビュータのノードを、ベース バージョンの同じノード タイプと比較します。

ノードには複数の子ノードを含めることができますが、検出の細分度が低くなるわけではありません。例えば、テキスト ノードのコンテンツが変更された場合、Rational® ClearCase® の XML 差分マージはテキストにどんな差分が存在しているかではなく、単に 2 つのバージョンのノードが異なることを示します。

異なるコントリビュータで同じノードを検索するには、Rational ClearCase の XML 差分マージが以下のシーケンスのマッチング テストを実行します。

差分タイプ

表 1 では、Rational ClearCase の XML 差分マージが検出する 4 つのタイプの差分と、各々がコントリビュータ ペインで表示される方法について説明されています。簡潔にするため、1 つのベース バージョン/コントリビュータのペアのみが表示されています。各差分のテキストの色および吹き出しヘルプは、差分のタイプを明示していることに注意してください。

表 1. 差分タイプ
差分タイプ イラスト
変更

項目の値が異なります。

追加

コントリビュータに項目が挿入されています。

ベース バージョンには、変更されたコントリビュータで項目が挿入されている位置にプレースホルダが組み込まれます。

削除

コントリビュータで項目が削除されています。

変更されたコントリビュータには、項目が削除されている位置にプレースホルダ が組み込まれます。
移動

項目の場所が異なります。

移動差分は、各コントリビュータ内の複数の場所に存在します。XML 項目自体、および他のコントリビュータ内の XML 項目の各場所に組み込まれたプレースホルダ ノードとなります。

[次の場所] ボタンを使用し、差分のすべての場所を循環します。

自動マージが差分を解決する方法

ノードのマッチング後、自動マージでは以下のように差分の解決を試みます。

未解決差分および競合のタイプ

[マージ] ウィンドウと [比較] ウィンドウの両方で、[未解決差分] ボタンをクリックすると、未解決差分ノードにナビゲートします。未解決差分の意味は、各ウィンドウでわずかに異なります。

[マージ] ウィンドウでは、コントリビュータ ペイン内の各未解決差分は、マージ出力ペイン内でマージ ポイント アイコンによって示されます。

[比較] ウィンドウでの未解決差分は、自動マージ ポリシーの内容に関係なく、自動マージ後に残る競合を表します。

競合は、コントリビュータ間の個々の差分タイプと説明できます。両方のウィンドウで、未解決差分の吹き出しヘルプは、表 2 で説明されている競合のいずれかのタイプを示します。

表 2. 未解決差分のタイプ
未解決差分タイプ イラスト
変更と変更

同じノードが 2 つ以上のコントリビュータで変更されて異なっています。

追加と追加

同じノードの異なるバージョンが、2 つ以上のコントリビュータに挿入されています。

変更と削除

同じノードが 1 つのコントリビュータで変更され、別のコントリビュータで削除されています。

移動と変更

同じノードが 1 つのコントリビュータで変更され、別のコントリビュータで異なる場所に移動されています。

移動と削除

同じノードが 1 つのコントリビュータで削除され、別のコントリビュータの異なる場所に移動されています。

移動と移動

同じノードが 1 つのコントリビュータのある場所と、別のコントリビュータの異なる場所に移動されています。