マスターシップ

マスターシップは、異なるレプリカのユーザーが競合の原因となる変更を行わないようにするメカニズムです。マスターシップにより、単一レプリカのユーザーだけがオブジェクトを修正できるように制限されます。大半の ClearCase オブジェクトにはマスター レプリカが存在します。

ブランチのマスターシップ

ブランチ マスターシップは複数のサイトでの独立した開発をサポートします。各レプリカは 1 つ以上のブランチ タイプのマスターとなります。開発者は、それらのレプリカがマスターとなるタイプのブランチで作業を行います。開発者は、他のレプリカによってマスター登録されているタイプのブランチで実行された作業を参照できますが、それらのブランチのファイルをチェックアウトすることはできません。

直列的な開発をサポートするために、ブランチのマスターシップを別のレプリカに転送することができます。例えば、複数のサイトの開発者が、バージョンをマージできないエレメントで作業する必要がある場合、すべての開発を 1 つのブランチで行うことができ、必要に応じてそのブランチのマスターシップをレプリカ間で移動することができます。

タイプ オブジェクト マスターシップ

デフォルトで、タイプ オブジェクトのインスタンスは、タイプ オブジェクトのマスターであるレプリカでのみ作成できます。ラベル タイプ、属性タイプ、およびハイパーリンク タイプについては、共有マスターシップを指定できます。タイプ オブジェクトのインスタンスは VOB ファミリのどのレプリカでも作成できますが、レプリカはインスタンスの追加先となるオブジェクトのマスターでなければならないという制限があります。

マスターシップの変更

オブジェクトは、その作成元であるレプリカによってマスター登録されますが、そのマスターシップは別のレプリカに転送することができます。例えば、変更をインテグレーション ブランチにマージする責任が別のサイトのユーザーに割り当てられている場合、MultiSite 管理者はインテグレーション ブランチ タイプのマスターシップをそのサイトのレプリカに転送できます。

ブランチのマスターシップの要求

MultiSite 管理者は、VOB ファミリ内のレプリカでマスターシップの要求を有効にすることができます。このメカニズムにより、特定のブランチで作業する必要のある開発者は、マスター レプリカの管理者と連絡を取ってマスターシップの転送を依頼しなくても、ブランチのマスターシップを要求できるようになります。

マスターシップの要求は UCM ストリームに関連付けられたブランチではサポートされません。