ビジネス・サービスとは、その動作が実行時に調整されるビジネス機能を意味します。これは、要求の作動コンテキストと、利用者が必要とするサービスに合わせて設定されるポリシーとに基づいています。
ビジネス・サービスは、次の 3 つの基本要素で定義されます。
- ビジネス・メタデータ: 単一インスタンスの特定のビジネス機能の実行を動的に調整するビジネス・ポリシー情報で構成されます。
- 標準データ・モデル: ビジネス機能の実行を動的に選択および調整する必要があるデータの標準表記で構成されます。
- ビジネス機能: ビジネス・ポリシー情報に基づいて動的に選択される 1 つ以上のサービスで構成されます。ビジネス機能を実行すると、この機能に関連した標準データ・モデルのサブセットを活用できます。ビジネス・プロセスを具体化するビジネス機能サービスのインプリメンテーションは、その複雑さの面で単一のアトミック・サービスからコンポジット・サービスに至るまでさまざまです。
ビジネス・サービスの特性
ビジネス・サービスは、ビジネス・ポリシーとメタデータを使用して、柔軟で順応性のある動作を実現します。
これらのサービスでは、参照インダストリー・モデルを活用して、さまざまな内部システムおよび外部システムにわたる相互運用性を簡素化します。ビジネス・サービスの特徴は、以下のとおりです。
- 個別のビジネス機能を表すためにビジネス・レベルで設計される。
- 複数の通信チャネル (Web、B2B、IVR など) を通じてプロビジョニングされる。
- さまざまな IT リソースから派生する。
- Web サービスおよび業界標準を使用して構築される。
ビジネス・サービスのメリット
ビジネス・サービスは、ビジネスの意図と IT の実行を結びつけるビルディング・ブロックです。以下のサービス指向アーキテクチャー (SOA) の価値が提供されます。ビジネス・サービスには、以下のような特性があります。
- 少ないコストと労力で実現するソリューションの柔軟性。
- IT 資産の再利用の促進。
- ソリューション製品化までの時間の短縮化。
- リスクを軽減するインクリメンタル・ソリューション・アプローチ。