イベント・バインディング・ファイルは、一連のイベント仕様を CICS® に定義する XML ファイルです。
各イベント・バインディング・ファイルは、個別に配置できます。
イベント・バインディングは、複数の部分から成ります。それぞれの部分はエディターの個別のタブで編集されます。
「イベント・バインディング」タブ
このタブは、イベント・バインディング全体に適用される情報を処理する場合に使用します。
名前、記述、およびバージョンから成る一般情報を指定できます。
完全なイベント・バインディングを検証して配置できます。
パネルの残りの部分は、当該イベント・バインディングで定義したイベント仕様のリスト、および以下のようにイベント仕様を処理するための一連のボタンから成ります。
- 新規イベント仕様を追加する。
- 既存のイベント仕様を編集する。
- 既存のイベント仕様を除去する。
「仕様」タブ
このタブは、イベント仕様を処理して、仕様をキャプチャーする場合に使用します。
名前と記述から成る、当該イベント仕様の一般情報を指定できます。
当該イベント仕様でキャプチャーするイベント情報の追加と除去、およびイベント情報の項目の順序付けを行うことができます。
キャプチャー仕様をイベント仕様に追加できます。
キャプチャー仕様は、イベントの EXEC CICS コマンド、フィルター、およびデータ値を定義します。
1 つのイベント仕様に対して複数のキャプチャー仕様を作成できます。
キャプチャー仕様ごとに、エディターでは以下の 3 つのタブが表示されたノートブックが表示されます。
- 「キャプチャー・ポイント」タブ
- このタブでは、当該キャプチャー・ポイントに関連付ける EXEC CICS コマンドを選択して、キャプチャー・ポイントの名前と記述を指定します。
- 「フィルター」タブ
- このタブでは、イベントが出力される状態を制限する述部を指定します。
述部を指定しなかった場合は、「キャプチャー・ポイント」タブで選択した EXEC CICS コマンドがターゲット CICS システムで実行されるごとに、イベントが出力されます。
各述部は、述部、演算子、および値を特定する情報から成ります。
必要なだけ述部を指定して、当該キャプチャー・ポイントでイベントを出力する状態を指定できます。
指定可能な述部には以下の 3 つのタイプがあります。
- アプリケーション・コンテキスト
- すべてのキャプチャー・ポイントに、述部を指定できるコンテキスト項目が存在します。
例えば、トランザクション ID です。
「フィルター」タブに、使用可能なすべてのアプリケーション・コンテキスト述部が表示されます。
アプリケーション・コンテキスト述部はオプションですが、通常はトランザクション ID または現在のプログラムを指定して、特定のアプリケーションからイベントを出力します。
- アプリケーション・コマンド・オプション
- キャプチャー・ポイントに指定可能な各 EXEC CICS コマンドで、述部を指定できるアプリケーション・コマンド・オプションを指定できます。
一部のコマンドには、アプリケーション・コマンド・オプションは存在しません。
アプリケーション・コマンド・オプションは、特定の EXEC CICS コマンドのオプションに対応しています。
SEND MAP コマンドの例は、MAP 名です。「フィルター」タブに、該当するキャプチャー・ポイントの EXEC COMMAND で使用可能なすべての固定データ値が表示されます。
アプリケーション・コマンド・オプションの形式は、CICS で認識されます。
- 「アプリケーション・データ」
- キャプチャー・ポイントに指定可能な各 EXEC CICS コマンドで、述部を指定できる可変長データ値を指定できます。
アプリケーション・データは、特定の EXEC CICS コマンドのオプションに対応しています。
SEND MAP コマンドの例は、FROM フィールドです。「フィルター」タブに、該当するキャプチャー・ポイントの EXEC COMMAND で使用可能なすべての変数データ値が表示されます。
アプリケーション・データは、COMMAREA などのストレージ域、または CICS コマンドでオプションとして渡されたコンテナーで使用されます。
これらの領域の形式は CICS に認識されませんが、アプリケーション・プログラムで認識されます。
多くの場合は、インポートできるソース言語の記述を使用して、形式を記述します。
- 「情報源」タブ
- このタブでは、イベント仕様に関連したビジネス情報項目を、当該キャプチャー・ポイントの使用可能なデータ項目にマップします。
このタブは、定義したビジネス情報項目の表で構成されています。
項目をマップするには、その項目をダブルクリックします。そうすると、「情報源の編集」ウィンドウが表示されます。
「アダプター」タブ
このタブは、当該イベント・バインディングでイベントを出力する EP アダプターを選択する場合に使用します。
また、CICS に EP アダプターの実行方法を指示する拡張情報も指定できます。このタブは 2 つのセクションから成ります。
- アダプター
- このセクションでは、EP アダプターのタイプを選択して、選択した EP アダプターで必要な情報を指定します。
- TS キュー
- イベントを、指定された CICS TS キューに出力します。
この EP アダプターを使用して、正しいイベントが正しいデータでキャプチャーされていることを検証することができます。
この EP アダプターを使用して、TS キューから読み取る任意のコンシューマーにイベントを出力できます。
- トランザクション開始
- イベントを、指定された CICS トランザクションに出力します。
トランザクションは、コンテナー・ベースのイベント形式で渡されたデータです。
トランザクションを実行する CICS システムを指定できます。
イベント・データが必要でない場合には、既存のトランザクションが使用できます。
- カスタム (ユーザー作成)
- 必要な形式でイベントを出力します。
カスタム EP アダプターは、CICS 提供の EP アダプターでサポートされていないイベントの形式設定とルーティングの組み合わせを指定するためにユーザーが記述する、CICS プログラムです。
これは、イベントのコンシュームなど、その他の処理を実行してはいけません。
- WMQ キュー
- WebSphere Business Event がコンシュームする場合は XML 形式、WebSphere Business Monitor の場合は Common Base Event (CBE) 形式、または 2 進形式で、WebSphere MQ キューにイベントを出力します。
- 拡張
- このセクションでの情報の指定は、イベント・バインディングを完了するために必須ではありません。
CICS が EP アダプターを実行する方法を促す場合には、優先順位、トランザクション、ユーザー ID、トランザクション ID、および CICS システム ID を変更できます。
一部の EP アダプター・タイプでは、一部のオプションが使用できません。
このセクションには、指定した EP アダプターとメッセージ形式に対して正しいオプション・セットが表示されます。