ヘルス・ポリシーの作成: ヘルス条件プロパティーの定義

このページは、ヘルス・ポリシーの特定の動作を定義する場合に使用します。

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ヘルス・ポリシーの特権は、ユーザーの管理のロールによって異なります。ロールには、モニター、オペレーター、コンフィギュレーター、および管理者が含まれています。モニターまたはオペレーター・ロールを持つユーザーの場合、表示できるのはヘルス・ポリシー情報のみです。コンフィギュレーターまたは管理者ロールを持つユーザーの場合は、ヘルス・ポリシーのすべての構成特権があります。

ヘルス条件プロパティー

ヘルス条件に固有のプロパティーを指定します。

表 1. 期間ベースの条件プロパティー
設定 説明
最大存続期間

このフィールドは期間ベース・ポリシーに使用できます。期間ベース条件ポリシーでは、関連メンバーの存続期間が最大存続期間に到達したときに、そのメンバーを再始動します。許容値は、1 時間から 365 日までの日数または時間を示す正の整数です。1.2 日のような値を入力する場合は、小数点がサポートされていないため、代わりに 36 時間を使用してください。

表 2. 要求タイムアウト超過条件のプロパティー
設定 説明
タイムアウト要求

「メモリー使用量が過度になる条件」ポリシーでは、メモリー使用量がヒープ・サイズの割合を一定時間以上超過した場合に、メンバーを再始動します。使用メモリーの合計割合 は、タイム・オーバー・メモリーしきい値とともに使用されて、 メンバーの再始動の時期を決定します。このフィールドの許容値は 1 から 99 までの整数です。

表 3. 応答時間超過条件のプロパティー
設定 説明
応答時間

このフィールドは、応答時間超過条件ポリシーに使用できます。応答時間超過条件ポリシーでは、平均の数の応答が完了したときに指定期間を超過した場合にメンバーを再始動します。 このフィールドの許容値は、1 ミリ秒から 60 分までの範囲です。

表 4. メモリー条件: メモリー使用量超過のプロパティー
設定 説明
JVM ヒープ・サイズ

「メモリー使用量が過度になる条件」ポリシーでは、メモリー使用量がヒープ・サイズの割合を一定時間以上超過した場合に、メンバーを再始動します。使用メモリーの合計割合 は、タイム・オーバー・メモリーしきい値とともに使用されて、 メンバーの再始動の時期を決定します。このフィールドの許容値は 1 から 99 までの整数です。

問題の期間

このフィールドはメモリー使用量が過度になる条件ポリシーに使用できます。「メモリー使用量が過度になる条件」ポリシーでは、メモリー使用量がヒープ・サイズの割合を一定時間以上超過した場合に、メンバーを再始動します。このフィールドの許容値は、1 秒から 60 分までの範囲です。

表 5 メモリー条件: メモリー・リーク条件のプロパティー
設定 説明
検出レベル
以下の検出レベルから選択できます。それぞれのレベルごとに、疑いのあるメモリー・リークの検出の速度と正確性との間にトレードオフがあります。
  • 高速検出。誤った警告の可能性が高い: 高速検出ポリシーでは潜在的なメモリー・リークが迅速に検出されますが、低速の検出ポリシーの場合よりもメモリー・リークを誤って識別する可能性が高くなります。それは、Java ヒープが最大構成サイズに拡張する前に分析が行われるからです。
  • 標準検出。誤った警告の可能性は標準: 標準検出ポリシーは高速検出ポリシーより正確ですが、潜在的なメモリー・リークの識別は高速検出ポリシーほど迅速ではありません。標準設定と高速設定では同じ量のヒストリカル・データが必要ですが、標準設定では、Java ヒープが最大構成サイズに拡張してから分析します。
  • 低速検出。誤った警告の可能性は低い: 低速検出ポリシーは最も正確ですが、高速検出ポリシーの場合よりも潜在的なメモリー・リークの検出が遅くなります。 低速設定では、最も多くのヒストリカル・データが必要になります。
表 6. ストーム・ドレーン条件のプロパティー
設定 説明
検出レベル
  • 標準検出。誤った警告の可能性は標準: 標準検出ポリシーは低速検出ポリシーより正確ではありませんが、潜在的なストーム・ドレーンの識別は速くなります。

    このレベルでは、応答時間と動的ワークロード・マネージャー重みの両方に少ない数のサンプル (N=10) が使用され、サンプル・セットに基づいて各メトリックでの変更ポイントが検出されます。この結果、このポリシーでは、平均の差の計算と局所最大の検出のために 20 個のサンプル (左平均に 10、右平均に 10) を待機するので、より迅速に検出結果を得られます。サンプルは、15 秒間隔で収集されます。 したがって、ストーム・ドレーンは発生の 5 分以内に検出できます。 ただし、サンプル数が少ないため、サンプルに複数の一時的なピークまたはディップがあると、誤ったアラームを出す可能性が高くなります。

  • 低速検出。誤った警告の可能性は低い: 低速検出ポリシーは最も正確ですが、標準検出ポリシーの場合よりも潜在的なストーム・ドレーンの検出が遅くなります。

    このレベルでは、応答時間と動的ワークロード・マネージャー重みの両方に比較的多くのサンプル数 (N=15) が使用されます。この結果、このポリシーでは、平均の差の計算のために 30 個のサンプル (左平均に 15、右平均に 15) を待機する必要があるので、検出結果を得るまで比較的 時間がかります。検出所要時間は、7 分 30 秒です。ただし、多くのサンプルが存在するので、一時的なピークまたはディップのあるサンプルがあっても平均値が大きく影響されることはありません。したがって、誤ったアラームの発生率は少なくなります。

表 7. ワークロード条件のプロパティー
設定 説明
要求合計

ワークロード条件ポリシーでは、ユーザーが定義した特定の数の要求がサービスされたときに、メンバーを再始動します。要求値は、1000 より大きい整数とする必要があります。

表 8. カスタム条件のプロパティー
設定 説明
リアクション・プラン実行の条件 カスタム条件内で評価するメトリックを表す副次式を 指定します。
ヘルス管理モニターのリアクション

定義されたヘルス条件を改善する必要がある場合の、WebSphere Virtual Enterprise の動作を指定します。

リアクション・モード

ヘルス・ポリシーの動作を定義するリアクション・モードを指定します。リアクション・モードは、「監視」または「自動」とすることができます。

  • リアクション・モードが「監視」に設定されていると、ヘルス・ポリシーがアクティブとなり、アクションについての推奨事項がランタイム・タスクとともに管理者に送信されます。管理者は推奨事項に従うことができます。管理者が推奨事項を承認すると、ヘルス状態を改善するアクションが自動的に行われます。
  • リアクション・モードが「自動」に設定されている場合、ヘルス・ポリシーによってデータがロギングされ、WebSphere Virtual Enterprise が、管理者の承認なしで、ヘルス条件の改善のためのアクションを自動的に行います。
ヘルス条件に違反した場合、以下のアクションを実行します

ヘルス条件に 違反したときに起こる具体的なアクションのセットを定義できます。これらのアクションは、既存のデフォルトのアクションにするか、または、 実行可能ファイルを実行するカスタム・アクションを定義することができます。

アクションのリストは、ヘルス条件に違反したときに実行される順序で表示 されます。アクションを追加するには、「アクションの追加...」をクリックします。既存のデフォルト・ヘルス・ポリシー・アクション または作成済みのカスタム・アクションを選択するか、新しいカスタム・アクションを作成することができます。

ステップを除去するには、そのステップを選択して「アクションの除去」をクリックします。ステップの順序を変更するには、移動するステップを 1 つ選択し、「上へ移動」または「下へ移動」をクリックします。




WebSphere Virtual Enterprise インフォメーション・センター (オンライン)

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カスタム・ヘルス条件副次式ビルダー
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ヘルス・ポリシーの設定
ヘルス・ポリシーの作成: ヘルス・ポリシー一般プロパティーの定義
ヘルス・ポリシーの作成: モニター対象メンバーの指定
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