各サーブレット・サンプルに付属の CICS バンドル・プロジェクトを使用して、CICS® 内で実行している Liberty JVM サーバーにアプリケーションを配置できます。
始める前に
サーブレットのサンプルの概要で説明されているように、サンプルの Web アプリケーションを作成する必要があります。領域内で CICS リソースを作成したりインストールしたりする許可も持っていなければなりません。
このタスクについて
CICS は zFS から Java™ アプリケーションをロードして実行するため、コンパイル済みのアプリケーションを、CICS 領域がアクセスできる zFS 内のディレクトリーに配置する必要があります。DB2 のサンプルの場合、サンプルの DB2 データベースも使用可能にしなければなりません。
CICS バンドル・プロジェクトを使用して、アプリケーションを配置してインストールする方法をお勧めします。その後に CICS 機能を使用して、これらのバンドル・プロジェクトのアプリケーション・リソースを管理できるからです。CICS バンドル・プロジェクトは、プラグイン・プロジェクト、動的 Web プロジェクト、および CICS リソースのセットをまとめてパッケージします。これらは、論理的に単一の単位として配置および管理されます。この方法は、Hello World サンプルなどの単純な Web アプリケーションでも、他のサーブレットのサンプルなどのより複雑な Web アプリケーションでも使用できます。
アプリケーションを配置してインストールするための代わりの方法として、Liberty 配置メカニズムを使用して WAR ファイルを配置する方法があります。動的 Web プロジェクトを WAR ファイルとしてエクスポートし、FTP を使用してこのファイルを Liberty JVM サーバーの dropins ディレクトリーにコピーできます。この方法は、Hello World サンプルなどの単純な Web アプリケーションの場合に使用できます。
手順
- CICS バンドル・プロジェクトを使用してサンプルを配置するには、CICS Explorer SDK を使用できます。
- バンドル・プロジェクトを右クリックし、「バンドル・プロジェクトとしての z/OS UNIX ファイル・システム...」をクリックします。
- ウィザードに従い、CICS 領域によってアクセスできる zFS 内の場所にバンドルを配置します。 CICS Explorer SDK は、CICS バンドル・プロジェクトと関連プロジェクトを zFS に配置します。CICS バンドルに .osgibundle または .warbundle 成果物が含まれている場合、関連プロジェクトは、プロジェクト・ビルド・プロパティーの指定内容のとおりにビルドされ、エクスポートもされます。
- DFHWLP サンプル JVM プロファイルを編集し、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.autoconfigure=true システム・プロパティーを使用して自動構成オプションをオンにします。 「z/OS® UNIX ファイル」ビューを使用して、ディレクトリー構造を表示し、ファイルを編集できます。DB2 サンプルを使用する場合、DB2 用のプロファイルもアップデートする必要があります。
詳しくは、 Web アプリケーション用の JVM サーバーの構成 を参照してください。
- CICSplex Explorer ビューで、サーブレットのサンプルの実行場所となる CICS 領域を選択します。
- サンプル・グループ DFH$WLP の中にある、JVMSERVER リソース DFH$WLP をインストールします。 このサンプルのリソースは、CICS 領域に Liberty JVM サーバーを作成します。
Liberty JVM サーバーは、server.xml ファイルや Web アプリケーション用の dropins ディレクトリーを含むディレクトリー構造を zFS 内に作成します。をクリックすることにより、JVM サーバーの状況を確認できます。
- JVM サーバーの作業ディレクトリー内で server.xml ファイルを編集して、ホスト名とポート番号を変更します。 「z/OS UNIX ファイル」ビューを使用して、ディレクトリー構造を表示し、ファイルを編集できます。作業ディレクトリーは、通常は領域のユーザー ID 用のディレクトリーの下に作成されます。
- をクリックして、「バンドル定義」ビューを開きます。 このビューは、CICS 領域のすべてのバンドル定義をリストします。
- BUNDLE 定義を作成してインストールします。バンドル・ディレクトリーを、CICS バンドルの配置場所に設定します。
WAR ファイルが Liberty プロファイル・サーバーにロードされ、OSGi フレームワーク内で OSGi バンドルが登録されます。
- Liberty 配置モデルに従う単純なサンプルを配置するには、CICS 内で JVM サーバーを構成して使用可能にしなければなりません。 JVM サーバーを有効にすると、WAR ファイル用の dropins ディレクトリーが作成されます。
- DFHWLP JVM プロファイルを編集し、-Dcom.ibm.cics.jvmserver.wlp.autoconfigure=true システム・プロパティーを使用して自動構成をオンにします。
- CICSplex Explorer ビューで、サーブレットのサンプルの実行場所となる CICS 領域を選択します。
- サンプル・グループ DFH$WLP の中にある、JVMSERVER リソース DFH$WLP をインストールします。 このサンプルのリソースは、CICS 領域に Liberty JVM サーバーを作成します。
Liberty JVM サーバーは、server.xml ファイルや Web アプリケーション用の dropins ディレクトリーを含むディレクトリー構造を zFS 内に作成します。をクリックすることにより、JVM サーバーの状況を確認できます。
- 「リソース」パースペクティブで、動的 Web プロジェクトを右クリックし、WAR ファイルとしてローカル・ワークステーションにエクスポートします。
- FTP を使用して、バイナリー・モードで WAR ファイルをドロップイン・ディレクトリーにコピーします。
- server.xml ファイルを編集して、ホスト名とポート番号を変更できます。
タスクの結果
サーブレットと JSP ページが含まれている Web アプリケーションを、CICS 内で実行している Liberty JVM サーバーに配置し、ホスト名とポート番号を使用するようにこの Liberty JVM サーバーを構成しました。
次のタスク
サーブレットのサンプルの実行で説明されているように、Web ブラウザーから Web アプリケーションにアクセスして、Liberty JVM サーバーの構成を確認できます。